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2021年02月15日

発酵食品に関わる微生物

・発酵食品の多様性

発酵に微生物が関わることは「発酵食品と健康」のコラムで紹介しましたが、今回はどのような微生物が発酵食品の製造に関わっているのか解説します。発酵食品と一言で表しても、日本では納豆、醤油、味噌、漬物など、世界ではヨーグルト、パン、キムチなど様々な種類があります。これらの発酵食品は大きく分けて3種類の微生物のチカラで作られています。

 

・カビ(麹菌など)

カビと聞くと腐敗のイメージが強いかもしれませんが、麹菌などのカビはお酒や味噌、醤油、チーズなどの製造に用いられてきました。日本の発酵食品には麹菌が広く使われており、国の菌(国菌)として日本醸造学会によって認定されています。カビ(麹菌)の働きとしては、アミラーゼやプロテアーゼなどの酵素を生産し、デンプンを糖に、タンパク質をアミノ酸に変化します。この変化が発酵食品のおいしさや風味につながります。

 

・酵母菌

酵母菌はパンやお酒の製造に用いられています。糖を分解し、アルコールと二酸化炭素を生産する特徴を持つので、古くからお酒造りに利用されてきました。日本酒の製造では、前述した麹菌がお米のデンプンを糖に変え、できた糖を酵母菌がアルコールに変えることで生産されます。このように、発酵食品は複数の微生物が関わって作られる場合が多くあります。

 

・細菌(乳酸菌、酢酸菌など)

細菌に分類されるものには、乳酸菌や酢酸菌、納豆菌などがあります。乳酸菌は糖から乳酸を生産し、生育環境を酸性に傾けることで雑菌の繁殖を抑制します。これにより、食品の保存性が向上します。漬物やヨーグルトの製造に利用され、腸内環境を整える効果もあります。酢酸菌は、アルコールを酢酸に変えてしまうため酒造りの現場では嫌われますが、食酢の製造に利用されています。

 

・まとめ

発酵食品の製造には大きく分けて3種類の微生物(カビ、酵母菌、細菌)が関わっています。これら微生物の組合せによって、世界中で様々な発酵食品が作られています。